交差点でスローガンを叫ぶバンダ支持者達 |
カトマンズや、ネパール各地の観光地には”ツーリスト オンリー”と書かれた表示を大きく掲げて観光バスや、ホテルの送迎バスが走っている。外国人には優しく親切なネパール人と言うこれまでの評判を頼りに、「私のバスには外人が乗ってますから、石やレンガなど投げないでくださいね」とお願いしているのだ。
5月27日の新憲法公布に先立ち、ネパール全土でバンダ(ストライキ)が毎日のように繰り広げられている。昨年はネパール観光年で”友好的で安全なネパール”をアピール、その甲斐がありバンダも少なく、観光客も激増した。その勢いは今年もとどまる事無く外国からの観光客が毎日大量にカトマンズに降り立っている。(トリブバン航空の入国管理局に寄ると今年は先月4月までに59,415人の外国人がネパールを訪れている、昨年と比べると14.3%の増加でネパールの観光産業は多いに盛り上がっている事が分かる。)確かにネパール人は外国人に優しく親切である。しかし、だからと言って絶対にトラブルに巻き込まれないと言う保証は全然無い。まして憲法公布が近づいた近頃は、見えない緊張が町の至る所にひしめき合っている。
先日、ポカラに向かう外国人を乗せた観光バスがバンダの為に立ち往生した。抗議者に外国人旅行客である事を説明しても聞いてもらえず、むしろバスの鍵をよこさなければタイヤをパンクすると脅さる始末。バンダ中なので近隣の店も閉店していて外人観光客150人に水すら供給できなかったそうだ。郡警察に援助を求めたが相手にもしてもらえなかったと運転手は嘆いている。