妹 (ブログの内容とは関係がありません) |
近所のおじさんが、「俺はもうそろそろもう一人新しい嫁さんをもらおうと思っているんだ….」と言っていた。
ここネパールでは法律上では一夫一婦制だが、実際には一夫多妻が今でも行われている国である。
同じ家に母親(妻)が複数いるのだ。母親の異なる兄弟、姉妹が混じって生活している。
母親ごとに違う場所に住んでいる場合も有る。村に妻と子供、カトマンズに妻とその子供などとかなり離れているところに家庭を複数持つ事もある。
さて、何でたくさん妻を持つことになったのだろう。その理由は例えば次の通りである。
1、裕福な家庭は昔からたくさんの妻、子供を持つ習慣があった。
2、子供がもっと欲しい。
3、本当に好きな人に出会い結婚したくなる。
4、結婚したらその妻の妹も一緒に嫁いできた。
上記の理由は複数のネパール人が教えてくれたので、私の独断と偏見で列挙したものではない。
1と2の理由は力や繁栄の象徴として、大きな家族を持つと言う万国共通の古い考えが反映されていると思う(イスラム圏の国々では今でも4人まで妻を持てる国などが有りますので必ずしも古い考えではないですね)。
ネパール人にとって子供がいない事は恥ずかしい事なので第一夫人に子供ができないともう一人妻を迎える事になる。
3、はお見合い結婚(両親、親戚が同じカーストの中から相手を決める習慣)した場合に十分有り得る理由のようだ。
つまりネパールのお見合い結婚は10代の後半で行われるので、本当の自分の好みや必要を良く知らないまま結婚する場合が多い。それで、結婚してしばらくした後(大人になった後)本当に結婚したい人と出会ってしまったりするのだ。
4、の理由は未だ理解しがたいが、実際に行われていた。
ネパールの家族のあり方について知っておくと、ネパール人の事をよりよく理解できると思います。
先日近所のスジャンと言う少年が「これからお兄さんが村から来るんだ」と言っていました。
私「スジャンのお兄さんって一緒に住んでいるんじゃなかった?』
スジャン「あ、それは本当のお兄さん、村から来るのは違うお母さんから産まれたお兄さん...」
一瞬考えなければ分からない返事をもらった。つまり、スジャンには複数の母親と複数の腹違いの兄弟がいるのだ。
言うなれば、”一父多母” かな。
一夫多妻はネパールに古くから有る慣習、そのような家庭で育った子供たちの家族感は私たち日本人が持つ家族感とは少し異なるのでしょうね。
ちなみに、一夫一婦のネパール人家族もたくさんおられますし、一夫多妻を快く思っていないネパール人もおられます。