2010年10月17日日曜日

一年で一番静かな時

ヒンドゥー教の大型祭り”ダサイン”が始まった。いつもにぎやかな通りも人通りが少なく、店も閉まっているところが多いい。開いている店は、タメルなどの観光地や、イスラム教や他の宗教の人が経営する店ぐらいだ。私の家の近くの雑貨屋(通称”角屋”と私達は呼んでいる)「うちはダサインやらないんだ」と先日言っていた。店主はビラトナガル出身の背の高いひと、カトマンズは寒すぎると肩を丸めるように店番をしている。カトマンズに住んでいる人はほとんど田舎から来ている人である。だからダサインの時期は家族と過ごすためにそれぞれの村へ帰って行く。だから必然的にカトマンズは人口が激減するのだ。1週間の滞在の予定であったとしても、里心がついて何週間もカトマンズに戻ってこなくなる事が少なくない。困ってしまうのは雇い主だ、
ダサインが終わっても、お店や、工場にいまいち活気がないのは、田舎に帰った従業員や職人がなかなか帰ってこないからだ。特に建設業界、服飾業界はインドからの出稼ぎが多いいので、彼らは何日もバス、電車を乗り継いで里帰りをする。ダサイン時期にバスのチケットを取るのは大変な事、仮に予約を入れてもいすに座れる保証は全くない。バスの中に座れればラッキーだが、乗り切れなくてバスの屋根に乗る事も多い。バスの屋根はお世辞にも乗り心地がいいとは言えない。カーブの度に振り落とされそうになる(実際振り落とされる事故がこの時期多い)。今日も冷たい乾いた風に吹かれながら何時間もかけて地方の町、村にバスはがたがた道を疾走して行く。家族へのお土産をたくさんバックに詰め込んで、いつもよりちょっと小洒落たジーンスや、新しいスニーカーを履いた若者たちが、バスの屋根の上で発車をまっている。忙しくて埃っぽいカトマンズともしばらくさよならですね。去年よりも一回りたくましくなった(あか抜けた?)皆さんを家族が待っていますよ。
ちなみにタクシーやバスの屋根の上に乗車するのは違法です。最近は以前よりも取り締まりが厳しくなりました。祭りの時期など十分の交通手段が確保できない時は大目にに見てくれますけどね