リキシャで学校に向かう子供たち |
16歳のレベッカが言っていた。「学校ってストレス!すっごいたくさん勉強しなきゃいけないんだ」。ネパールの子供たち、文明から閉ざされたアジアの片隅の国でたくましく、そして、無邪気にのびのび生きているイメージですか? そのイメージ必ずしも外れているとは思いませんが、この国の子供たちも例外でなく若者特有の悩みとプレッシャーにさらされているようです。
ネパールには最初10年の学校、そしてプラス2と呼ばれる高校レベルの教育、そしてその上に大学教育が有ります。カトマンズなどの都市では10年+2年合計12年の教育を受けることがいわゆる常識のように受け止められています。求人広告でも最低12年の教育を終了している事が必要条件に揚げられている事が多いいです。
学校に行く前にプレイグループ、ナーサリー、LKG(Lower kindergarten),UKG(Upper kindergarten),いわゆる保育園、幼稚園のような所に子供たちは行きます。その後、基本的に6歳から入校できますが、成績の良い子供は4歳からでも学校に入れます。
日本の教育制度と大きく異なるのは、ネパールの学校では5、8、10年目に試験があり、それに合格しなければ進級できません。特に10年目に受けるSLC(School living Certificate)と言う試験は”人生の成功への分かれ目”でもあるかのように、親御さんたちはなんとかそれに合格できるように必死になります。加えて、SLCで80点以上取るとその後の学費が無料になる事もあります。そのために学校の始まる前や終わった後に塾や、家庭教師に子供を預けることも普通に行われているのです。ネパールの子供たち、忙しいですね。
村にはあまり学校が無いので、カトマンズなどの大きな市にわざわざ出てくる若者も少なく有りません。スダルサンと言う青年はこれまで1度留年をしています。今年のSLCも落ちそうな予感がしているそうです。村に一人残して来た父親の事も心配です。だからと言って勉強だけすれば良いわけではありません、都会の生活は村とは違いお金がかかるので手ずから働かなければならないのです。(カトマンズにはたくさんのお金持ちもいますから、派手な生活を送っている学生もたくさんいますよ。)
もちろん学校だけでなく、就労、恋愛、ドラッグ、エイズなどネパールの若者を取り囲む悩みの種は尽きません。追々アップしていきたいと思います。