2010年10月21日木曜日

ヒマラヤが見え始めた

パタンホスピタル近くからみたヒマラヤ
ネパールに観光に来た人たちの間では、いつどこからヒマラヤがきれいに見えたかがたびたび話題になる。ナガルコットや、ポカラのサランコットなどヒマラヤを見るだけの観光地がいくつかあるが。カトマンズの町角や、建物の間からのぞくヒマラヤもとても美しい。私の経験では毎年10月に入るとヒマラヤがきれいに見える日が多くなるが、今年は夏以来今日(10月21日)まではっきり見える事は無かった。前夜の激しい雷雨を少しも感じさせない”キリッ晴れた”とした今朝、ヒマラヤがドカーンと見えた。バイクの速度をいつもよりずっと落として山を楽しみながら走っていたが、ダサイン(ヒンドゥーの大型祭り)開けのカトマンズ住民はヒマラヤなど全く気にしないでせわしなく、仕事場に向かっていた。近所の友人の子供に聞いてみた。「ヒマラヤを見て、きれいだと思う?」、「もちろん!」と言う返事。「でもネパール人は外国人が感動するほど、ヒマラヤに感動しないね」と私が言うと、「子供の頃から見てるからね….」会話はそれで終わって他の話に飛んだ。私は日本で育って、何歳になってもきれいな富士山を見ると感動していたが、ネパール人の間ではそれほどでもないようだ(少なくとも私の周りのネパール人たちの間では....)。ヒマラヤの話をしてもいつもあまり盛り上がらない。ヒマラヤの山々の名前を知っている地元の人もあまり見かけない。
地元の反応はどうであれ、やっぱりネパールのヒマラヤはとても特別だと思う。日本の山にはその美しさがあり比較する事ではないが、私としてはヒマラヤの圧倒的な雄大さと包容力は他を寄せ付けない圧勝感があると思う。特に夕方のカトマンズの街路から見えるオレンジ色に光ったヒマラヤは言葉にできない畏敬と不思議な安堵感を抱かせる。今年もいい季節がやってきた、ヒマラヤが見えるのがうれしい。  ちなみにマウンテンフライトと言うヒマラヤの山々を見るだけに一時間ほど飛行する観光がある。空から見えるヒマラヤは別世界で、ヒマラヤの山々が限りなくチベットに向かって続いて行く景色はヒマラヤが世界の屋根と言われている事を納得させる説得力がある。そして、有名なエベレスト(ネパール語でサガルマータ、チベット語でチョモランマ。標高8,848メートル、ネパールでは4,000メートル級の山は”丘”にしかすぎないのである)はカトマンズ市からは見るのが難しいが、このマウントテンフライトでは見る事ができる。ネパールに観光に来られた人にはぜひ楽しんでほしい観光の一つだ。フライトは朝早く予定されていて、天候が不順の場合は欠航になるのでゆとりのある予定を組む事をお勧めする。山を見るだけにお金を使いたくない人は、ポカラの行きか、帰りに飛行機を使いヒマラヤ見物を楽しむ事もいいと思いますよ。